|ハイパー定家指遣|キーボード|キー操作|ローマ字設定|
- キー操作
- 世に謂う「ダイアモンドカーソル」は、controlキーと、E・S・D・Xの組み合わせである。
上図を見ても形状に整合性が見られる。
しかし私は手が小さく↑の操作は無理がある。またcontrolに左小指を、S・Xに左薬指を当てると(ホームポジションを活かせばこうなる)、変換ウインドウのスクロール、文節長短・移動を頻繁に行えば指が攣[つ]ってしまう(ToT)。
これは採ることができなかった。
- また、U・I・O・Pは、ATOK式では、全角かな・全角カナ・半角・全角無変換に割り当てられているが、この操作の頻度は実は非常に低いのである。
- そこでことえり式を拡大して、I・J・K・Lによる「凸カーソル」を発明?。長年親しんだATOK式を葬る。※注
インプットメソッドは、optionキーとの組み合わせ、エディタなどのカーソル移動はcontrolキーとの組み合わせにする。
これにshiftキーを併せて方向概念のキー操作を全て賄う。
インプットメソッド |
|
エディタ |
|
Win |
Mac |
前候補群 |
Ctrl+Shift+I |
option+shift+I |
|
上 |
control+I |
次候補群 |
Ctrl+Shift+K |
option+shift+K |
|
下 |
control+K |
文節右 |
Ctrl+L |
option+L |
|
左 |
control+J |
文節左 |
Ctrl+J |
option+J |
|
右 |
control+L |
文節-1 |
Ctrl+Shift+J |
option+shift+J |
|
1ページ上 |
control+shift+I |
文節+1 |
Ctrl+Shift+L |
option+shift+L |
|
1ページ下 |
control+shift+K |
|
|
|
|
行頭 |
control+shift+J |
|
|
|
|
行末 |
control+shift+L |
※注:もっともATOK式は、本来は、controlキーとの組み合わせなのだが(DOSからの移植でもあるし)、ASCII配列のキーボードではoption+U・I・O・Pを採用していた。またマッキントッシュでは、アプリケーションとインプットメソッドでcontrolとoptionを区別する方が、ショートカットとして競合しないし、美しい。
- ローマ字設定
かな |
ローマ字 |
備考 |
|
かな |
ローマ字 |
かな |
ローマ字 |
かな |
ローマ字 |
かな |
ローマ字 |
くゎ |
kwwa |
古語の入力ために |
|
し |
si |
しゃ |
sya |
ちゃ |
tya |
とぁ |
tja |
ぐゎ |
gwwa |
同上 |
|
じ |
zi |
しぃ |
syi |
ちぃ |
tyi |
とぃ |
tji |
うぁ |
wwa |
くゎ・ぐゎとの整合性 |
|
ち |
ti |
しゅ |
syu |
ちゅ |
tyu |
とぅ |
tju |
うぃ |
wwi |
同上 |
|
つ |
tu |
しぇ |
sye |
ちぇ |
tye |
とぇ |
tje |
うぅ |
wwu |
同上 |
|
つぅ |
tsu |
しょ |
syo |
ちょ |
tyo |
とぉ |
tjo |
うぇ |
wwe |
同上 |
|
ふ |
hu |
じゃ |
zya |
ふぁ |
hwa/fa |
どぁ |
dja |
うぉ |
wwo |
同上 |
|
てぃ |
thi |
じぃ |
zyi |
ふぃ |
hwi/fi |
どぃ |
dji |
うゎ |
wwwa |
同上 |
|
てゅ |
thu |
じゅ |
zyu |
ふぅ |
hwu/fu |
どぅ |
dju |
ゐ |
wi |
古語の「わ行」である |
|
でぃ |
dhi |
じぇ |
zye |
ふぇ |
hwe/fe |
どぇ |
dje |
ゑ |
we |
同上 |
|
でゅ |
dhu |
じょ |
zyo |
ふぉ |
hwo/fo |
どぉ |
djo |
ー |
; |
ホームポジション
を崩したくないため |
○ |
備考 |
ヘボン式のローマ字を削除 |
- まず、日本語として何の根拠もないヘボン式を排除
よって し:shi、じ:ji、ち:chi、ふ:fu などを削除
- い段+拗音は、原則論として、子音+ya・yi・yu・ye・yoを適用
よって sha・shu・sho、cha・chu・cho、ja・ju・je・jo などヘボン式由来のローマ字を削除
- 古語入力で、ゐ・ゑはわ行なので、wi・weを割り当てる
- おなじく古語入力で、くゎ・ぐゎのローマ字を設定
くゎはqwaがデフォルトであるが(WXG)、ぐゎの割り当てに困る
原則論として、う段+拗音(ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ)に子音+wa・wi・wu・we・woを割り当て、ゎ(拗音)の場合は子音+wwaと決める
この流れで、あ行う段のあ行拗音はW+wa・wi・wu・we・woを追加で割り当てる
- 厄介なのが、てぃ・でぃ・でゅ・とぅ・どぅ などである
え段+拗音(ゃ・ぃ・ゅ・ぇ・ょ)にIMEデフォルトを流用し、子音+ha・hi・hu・he・hoとする
お段+拗音(ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ)は、IMEデフォルトは子音+wa…woに当てられているが、全く論理的でないので、子音+ja・ji・ju・je・joを割り当てる
- 最後に、カタカナ語の入力は避けられないし、日常では頗[すこぶ]る多い
よって、もともとホームポジションの右手小指の位置にある「;」に「ー」を割り当てる
※MS-IMEはそんなことはできない!と思っていたがとうとう解決!!ここへ
- 今回あらためて、指遣を理論的に見直し、特にローマ字設定は私の従来ものから巨きく更[か]えた。
(2001/06/17作成、2002/05/24微修正)
ハイパー定家辞書外伝
- 黎明
- 初代DynabookとFEP・ATOK7がはじまりだった。パソコンもこれがバージン。2年間ほど使い込む。
- ある雑誌で画像や動画を扱えるMacintoshなるものを知る。
それから1年間Mac本を研究し、たまたま単身赴任した大阪(もちろん日本橋)で最後の68k世代Quadra 650を購入。
スタイリッシュなAdjustableKeyboardを購入。
また慣れ親しんだATOKも自費バンドル!(この直前、待望久しいマック版ATOK8が市場デビューしたばかりだった)
- 覚醒
- 2年間はマックな日日を送る。ComNiftyとCoMIXでパソコン通信やって、あちこちで口害を撒き顰蹙をかいっぱなし…
- 一時的に単身赴任が解け、それから習慣となる読後の書籍のレジュメづくりと、拙い小説の執筆でATOKの限界を痛感する。
驚くべきことだが、そして今では信じられないことだが、動詞や形容詞などが単語登録できなかったのである。これは致命的であった。
そして、この時も発売直後だったと思うが、紹介記事などで知ったWX3を買いに奔る。
- 用例変換や連想変換にカルチャーショックを受け、また、インプットメソッドへの執りが生まれ、デジタルの日本語入力に対して覚醒する。
切望した動詞・形容詞の登録をはじめる。つまり、言葉に意匠を凝らして執筆するには、ATOK8ではできなかった数数の品詞の単語登録が欠かせなかった。また、記憶違いかもしれないが、ATOK8は長文入力の際、修正したい途中の文節に行くまでに、その前の文節を確定していく必要があったと思う。これも鬱陶しい!
- この時から、当て字や難読語の蒐集と、登録用の単語テキストの作成をはじめる。
- 僥倖
- 当然、はじめはWX3のキー配列はATOK式を採っていた訳だが、変換中の文節の移動や、文節の長短で矢印キーへ指を伸ばすことが苦痛となる。またタッチタイピングとしても、ホームポジションから指が離れてしまう。
- 色色検討し、WX3標準へ移行、あとから気がついたが基本的にはことえり式だったようだ。
全角かな変換が「option+Z」、全角かな入力が「option+shift+Z」と云うのがすこぶる新鮮だった。
更に決定的だったのが、ことえりのガイドブックで、↑:option+I、↓:option+K、←:option+J、→:option+L と代用できると書いてあるのを見た時だ。
- 今も昔もことえりでは文章を入力したことがない。WX3をデフォルトに変えなければ、WX3がことえり式とは違う(例えばATOK式)キー操作を採っていたら、今とはまったく違うキー操作になったいただろう。
あるいはJISキーボードでcontrolキーがAの左にあったなら、これまたどうなっていたか分からない。
- 煉獄
- 暫く芸術から遠ざかり、しっかりサラリーマンとして過ごしていた。
会社はMS-DOSで、一太郎とロータスの定番ソフト。仕事だからATOKにも不満なし。
2年ほどして、Windows 98登場の直前に、95ノートが支給される。
- Office(Word・Excel)ではなく、一太郎・ロータスを選定するほどピントがズレている情報システム部(インターネットどころかパソコン通信も知らない連中だった)のお蔭で、会社のパソコンなのに、自腹のソフトや雑誌付録CD-ROMからインストールのやり放題だった。
この時、NIFTYフォーラムでのある方の勧めで、WXG3 for Windowsを導入。
- この1年後にはWindows 98ノートを買うことになるが、それまで文章作成は自宅のマックでやり続ける。
滑稽なことに、WXG3(Win)の辞書をNIFTYにアップした時も、ツールは全部マックだった。
この時は気がつかなかったWindowsキーボードの煉獄を…
- そして、自分のWin98ノートを有[も]ってから、AirCraftなどとの出逢いもあって、完全にウインな毎日になってしまう。
固まる凍る落ちる。システム再インストール。ウインな日日は呪いの毎日。
今はWindows 2000で不満はユーザーインターフェイスだけだが…
- 煉獄の極みは、ウインにはoptionキーがないことである!
WindowsキーもAltきーも代用できない。
Ctrlキーを当てるしかない。そして、このCtrlはエディタなどのアプリケーションのショートカットと競合するのである。
- Windowsキーボードは嫌いだ!しかしマックを買っても、今のウインな強力インフラを再現することは不可能に近い。マックはグラフィックな芸術のマシンだからな。物書きにはちと辛いものがある…